高齢者など、皮膚が乾燥してカサカサし、かゆみが強い場合に用いられます。
この漢方薬は、これらの特徴(証)を持つ体質の人の症状を改善するのを得意としています。
「当帰飲子」は、加齢などにより血液(血)が不足し、体が冷えることで皮膚が乾燥し、強いかゆみを生じる『血虚』『寒証』の状態に用いられます。血を補い、血行を促進して皮膚に栄養を与えるとともに、体の内側からうるおいを生み出します。特に、冬場に悪化する乾燥性のかゆみに適しています。
判定: 陰証(いんしょう)
「陰証」とは、例えば、病気が長引いて体力が落ちていたり、体が冷えやすかったりする、エネルギーが不足した状態のことです。この漢方薬は、体を温めたり、元気を補ったりするのを助けます。
この漢方薬が、どんな状態の人に特に合うかを示すグラフです。それぞれの「証」が、病気の場所や性質、その人の体力などを表しています。
このグラフを見ることで、その漢方薬がどんな人の、どんな症状を助けるのが得意なのかが、ひと目で分かります。
漢方薬は、「生薬(しょうやく)」という自然の材料の組み合わせでできています。一つ一つの生薬が、人の体の特定の状態(証)に働きかけることで、漢方薬全体としての効果が生まれます。
血を補い、血行を良くする。女性の健康に良いとされる。
筋肉のけいれんや痛みを和らげる。
血行を促進し、痛みを和らげる。特に頭痛に良い。
体表の風邪を取り除き、皮膚のかゆみを鎮める効果がある。
風邪の症状を和らげ、体の痛みやかゆみをとる。
体を潤し、血を補う。
体を温め、発汗を促すことで、風邪の初期症状を和らげる。
気を補い、体力をつけ、汗を調節する働きがある。
血を補い、体を滋養する。髪や足腰の衰えに用いられる。
他の生薬の働きを調和させ、痛みを和らげる。