風邪のひきはじめで、寒気や肩こりがある場合に用いられます。
この漢方薬は、これらの特徴（証）を持つ体質の人の症状を改善するのを得意としています。
葛根湯が適応となる人の体質や症状は『葛根湯証』と呼ばれ、漢方における一つの典型的なパターンとされています。これは、比較的体力のある『実証』の人が、かぜのひきはじめでゾクゾクと寒気があり、首筋や肩がこわばっているけれど、汗はかいていない、といった状態を指します。体を温めて発汗を促し、病気を体の表面から追い出す（解表する）ことで、これらの初期症状を和らげます。
判定: 陽証（ようしょう）
「陽証」とは、例えば、かぜのひき始めで熱があったり、体が力強く病気と戦っていたりする、エネルギーに満ちた状態のことです。この漢方薬は、そうした体の反応を穏やかに整えるのを助けます。
この漢方薬が、どんな状態の人に特に合うかを示すグラフです。それぞれの「証」が、病気の場所や性質、その人の体力などを表しています。
このグラフを見ることで、その漢方薬がどんな人の、どんな症状を助けるのが得意なのかが、ひと目で分かります。
漢方薬は、「生薬（しょうやく）」という自然の材料の組み合わせでできています。一つ一つの生薬が、人の体の特定の状態（証）に働きかけることで、漢方薬全体としての効果が生まれます。
熱を下げ、筋肉の緊張を和らげる。
発汗を促し、咳を鎮める。
体を温め、血行を良くする。
筋肉のけいれんや痛みを和らげる。
他の生薬の働きを調和させ、痛みを和らげる。
体を温め、吐き気を抑える。
体を栄養し、精神を安定させる。