手術や病後で消耗した気力・体力を補い、貧血や手足の冷えも改善します。
この漢方薬は、これらの特徴(証)を持つ体質の人の症状を改善するのを得意としています。
「十全大補湯」は、体力と元気(気)と血液(血)の両方が著しく不足した『気血両虚』という状態に用いられる、代表的な補薬です。手術や大病の後などで体力が消耗し、顔色が悪く、貧血気味で、手足が冷えるといった『虚証』の症状全般を、文字通り「十全に」「大いに補う」ことを目的としています。
判定: 陰証(いんしょう)
「陰証」とは、例えば、病気が長引いて体力が落ちていたり、体が冷えやすかったりする、エネルギーが不足した状態のことです。この漢方薬は、体を温めたり、元気を補ったりするのを助けます。
この漢方薬が、どんな状態の人に特に合うかを示すグラフです。それぞれの「証」が、病気の場所や性質、その人の体力などを表しています。
このグラフを見ることで、その漢方薬がどんな人の、どんな症状を助けるのが得意なのかが、ひと目で分かります。
漢方薬は、「生薬(しょうやく)」という自然の材料の組み合わせでできています。一つ一つの生薬が、人の体の特定の状態(証)に働きかけることで、漢方薬全体としての効果が生まれます。
気を補い、体力をつけ、汗を調節する働きがある。
体を温め、血行を良くする。
体を潤し、血を補う。
筋肉のけいれんや痛みを和らげる。
体内の余分な水分を取り除き、消化を助ける。
血行を促進し、痛みを和らげる。特に頭痛に良い。
血を補い、血行を良くする。女性の健康に良いとされる。
体力を補い、消化機能を高める。
利尿作用があり、精神を安定させる。
他の生薬の働きを調和させ、痛みを和らげる。