化膿性の皮膚炎やじんましん、水虫など、かゆみを伴う皮膚症状に用いられます。
この漢方薬は、これらの特徴(証)を持つ体質の人の症状を改善するのを得意としています。
「十味敗毒湯」は、比較的体力がある『実証』の人の、初期の化膿性皮膚疾患に用いられる漢方薬です。体表にこもった熱や毒素を発散させ、排膿を促すことで、じんましん、湿疹、おでき、水虫などのかゆみを伴う皮膚症状を改善します。特に、赤みがあり、化膿しやすいタイプの皮膚炎に適しています。
判定: 陽証(ようしょう)
「陽証」とは、例えば、かぜのひき始めで熱があったり、体が力強く病気と戦っていたりする、エネルギーに満ちた状態のことです。この漢方薬は、そうした体の反応を穏やかに整えるのを助けます。
この漢方薬が、どんな状態の人に特に合うかを示すグラフです。それぞれの「証」が、病気の場所や性質、その人の体力などを表しています。
このグラフを見ることで、その漢方薬がどんな人の、どんな症状を助けるのが得意なのかが、ひと目で分かります。
漢方薬は、「生薬(しょうやく)」という自然の材料の組み合わせでできています。一つ一つの生薬が、人の体の特定の状態(証)に働きかけることで、漢方薬全体としての効果が生まれます。
解熱や抗炎症作用があり、胸のつかえを和らげる。
咳を鎮め、痰を排出しやすくする。喉の腫れや痛みに用いられる。
血行を促進し、痛みを和らげる。特に頭痛に良い。
利尿作用があり、精神を安定させる。
風邪や湿気による体の痛みを和らげる。特に下半身に効果的。
風邪の症状を和らげ、体の痛みやかゆみをとる。
体を温め、発汗を促すことで、風邪の初期症状を和らげる。
他の生薬の働きを調和させ、痛みを和らげる。
体を温め、吐き気を抑える。
解熱、解毒、抗炎症作用があり、皮膚の化膿や腫れ物に使われる。