お腹に皮下脂肪が多く、便秘がちな人の肥満症やむくみに用いられます。
この漢方薬は、これらの特徴(証)を持つ体質の人の症状を改善するのを得意としています。
「防風通聖散」は、体力が充実しており、お腹に皮下脂肪が多く、便秘がちな『実証』『熱証』タイプの方に適しています。体に溜まった余分な熱や毒素を、発汗、排便、排尿など、あらゆるルートから発散・排出させる(通聖する)強力な作用があります。これにより、肥満症やそれに伴うのぼせ、むくみなどを改善します。
判定: 中庸(ちゅうよう)
「陽証」と「陰証」のどちらにも偏らず、バランスの取れた状態の人や、様々な体質の人が使える、穏やかな漢方薬です。
この漢方薬が、どんな状態の人に特に合うかを示すグラフです。それぞれの「証」が、病気の場所や性質、その人の体力などを表しています。
このグラフを見ることで、その漢方薬がどんな人の、どんな症状を助けるのが得意なのかが、ひと目で分かります。
漢方薬は、「生薬(しょうやく)」という自然の材料の組み合わせでできています。一つ一つの生薬が、人の体の特定の状態(証)に働きかけることで、漢方薬全体としての効果が生まれます。
血を補い、血行を良くする。女性の健康に良いとされる。
筋肉のけいれんや痛みを和らげる。
血行を促進し、痛みを和らげる。特に頭痛に良い。
体の内側の熱や炎症を鎮める。
解熱、解毒、抗炎症作用があり、皮膚の化膿や腫れ物に使われる。
熱を冷まし、気分をすっきりさせる。
体を温め、吐き気を抑える。
体を温め、発汗を促すことで、風邪の初期症状を和らげる。
風邪の症状を和らげ、体の痛みやかゆみをとる。
発汗を促し、咳を鎮める。
強い瀉下作用があり、便秘を解消する。体の熱を冷ます効果もある。
便を軟らかくして排泄を促す。
胃腸の働きを助け、体内の水分代謝を整える。
咳を鎮め、痰を排出しやすくする。喉の腫れや痛みに用いられる。
体の熱を冷まし、炎症を抑える。
他の生薬の働きを調和させ、痛みを和らげる。
体の熱を強力に冷まし、喉の渇きをいやす。
利尿作用があり、体内の余分な熱と水分を排出する。